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ホーム尾張・西美濃戒壇巡り(その1)常観寺

常観寺

まま子いじめの「釜地蔵」の伝説をもつ寺。

(愛知県江南市小折町八竜)

地図・MAP
 
   
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江南市に入り布袋駅付近の寺をチェックすることにした。

常観寺は布袋駅南東にあり、「釜地蔵」と呼ばれる鉄造仏をまつる寺だ。表通りにある石柱には行書体で「じざう堂」と彫られていて、一瞬体がピクっと反応してしまった。「さざえ堂」と2文字一致しているだけなのに反応してしまう自分が悲しい。

参道はよく手入れされた生垣と灯籠が並んでいて清々しい。

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堂宇は楼門(上写真)、本堂(左写真)、庫裏、鐘楼、地蔵堂。

釜地蔵のいわれは次のような仏教説話だ。

昔、悪いまま母がいてまま子をひどくいじめていた。まま母は父親が都に働きに出ているあいだに、まま子を殺してしまおうと考えた。まま母は大きな釜に湯を煮立てて、まま子を釜に投げ込んでしまった。あとで見てみると、地蔵が身代わりになって煮られていた。それを見たまま母は改心して、まま子いじめをやめたという。

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左写真は釜地蔵をまつる地蔵堂。

まま子を釜で煮殺すというのは、まま子いじめの昔話で全国的に見られるモチーフだ。まま母は子供に命じて釜に湯を沸かさせ、その上に萩などの細い植物を渡して、その橋の上を渡れと理不尽な要求をする。当然植物は折れて子供は釜の中に落ちて死んでしまう。殺された子供の骨は床下や竹やぶなどに捨てられるが、鳥や楽器に変じて父親に自分の死を知らせて復讐するという結末が多い。

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その物語の前半部分だけを持ってきて、説法に利用したのだろう。地蔵が身代わりになり母親が改心するというあたりがいかにも説教臭くて単純な結末である。昔話がもっている凄惨さや理不尽さ、復讐の爽快感やその後に残る悲しさという持ち味はない。

左写真は鐘堂。基壇部分の石垣には丸い河原石が使われている。この石は木曽川で取れる丸石でこの地方の名産品であり、この旅でもときどき石垣に使われているのを見かけることになる。

(2000年03月18日訪問)

   

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