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ホーム山陽の塔巡り(その6)岩屋観音堂

岩屋観音堂

山中に朽ち果てつつある竜宮門が建つ。

(広島県世羅町別迫)

地図・MAP
 
   
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甲山町から次に目指す上下町へは、国道432号を通るのが一般的なルート取りなのだが、あえて県道を通ることにした。地図をみたら県道の途中に岩屋観音堂という記述があったからだ。

観音堂の付近は道の拡幅がされていて、最初は観音堂の入口に気づかず通り過ぎてしまった。左写真のコンクリート舗装された細い道がそうだ。

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参道を少し登ると竜宮門が建っている。名前といい、周囲の状況といい、大した建物がありそうではなかったから少々びっくりした。

日に焼けてほとんど読み取れなくなっている案内板によれば、この竜宮門はもともと今高野山にあったものを昭和9年にここに移築したものだという。

いったいどんな事情があってこんな人里離れた山の中に移築されたのだろう。

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左上の写真で、門の左側につっかい棒があるのが見て取れるだろうか。門全体が傾いていて、大きな地震でもあれば倒壊するのではないかと心配になるような門だ。袴腰の部分も漆喰がひび割れたり禿げたりしている。

私もいろいろな寺を見てきたが、竜宮門が朽ち果てつつあるのは初めて見た。(そもそも楼門が朽ち果てている姿は滅多にあるものではないのだ。)

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門をくぐってしばらく進むと、茶堂のようなものがあった。一般的に茶堂は街道筋などにあって旅の巡礼者などをもてなすための施設と言われているが、私の見たところ必ずしも人の往来のある場所だけにあるとは限らないようだ。

このように無住の寺(というより何がしかの信仰の対象物)に付随して山の中に建てられていることもある。

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そしてこれが岩屋観音の本体だ。

入口にの説明板によると、以前に調査をしたが由緒や起源などはまったく不明とのこと。

自然に出来たものなのか、人為的に造られたものなのかもよくわからない。一見すると古墳の横穴式石室のようにも見えるが、古墳にしては使っている石の大きさに比べて石室の中が狭すぎる。周囲はサラサラの砂の中に写真のような大石が埋もれているという地質だ。砂が流れ出して石だけが残れば、自然に岩座が造られたとしても不思議ではない。

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古くから何らかの祭祀が行われた場所かもしれない。

本体の岩座のさらに背後には小さな石室があって、祠が納められていた。(左写真)

(2001年05月04日訪問)

   

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