極楽寺

国見山廃寺の跡に建つ。さびれた境内に怪しい重層本堂が。

(岩手県北上市稲瀬町内門岡)

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極楽寺。平安時代にこの地に極楽寺という寺があった。準官寺(つまり国分寺に次ぐ格式)で36の僧房からなる大寺だったという。先ほど立ち寄った立花毘沙門堂は、北谷坊のなごりなのだ。

旧極楽寺は国見山廃寺ともいわれ、いまでは埋蔵文化財となってしまったが、この谷の家々はいまでも昔の坊の名前を受け継いでいる。(左図)

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谷の一番奥には現在も極楽寺という名前の寺がある。

山門は木の杭が2本あるだけで、かなりさびれた雰囲気だ。

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参道を進むと単層の鐘堂がある。

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その先には客殿があるが、あまりひと気が感じられなかった。庫裏はなく無住になっている。

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そしてその奥にかなり怪しげな重層の堂。いや、多宝塔のような建物、と言ったほうが適切かもしれない。

無量寿堂と扁額に書かれていた。極楽寺の本堂ということにしておこう。

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残念ながら2階には登れない。左写真をみればわかるようにそもそも2階はなく、吹き抜けになっているからだ。

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本堂を裏からみたところ。

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本堂の裏には六角堂がある。

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六角堂の中には十一面観音が祀られていた。

(2001年08月12日訪問)