成 田 山 経 ケ 峰 国 分 寺

巨大な不動像のある新しい寺。

(宮城県仙台市青葉区荒巻青葉)

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青葉城の裏山には東北大学の工学部がある。かなり険しい山で、こんな場所によく大学を作ったものだと思う。その大学のさらに奥の方へ入っていったところに成 田 山 経 ケ 峰 国 分 寺がある。

仙台の造成地は普通の都市ではちょっと考えられないような無茶な山の上に作られている。市の東部には広々とした田園地帯があるのだから、そちらを宅地化すれば良さそうなものを、なぜこうまで険しい場所を造成するのだろう‥‥。

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国 分 寺といっても、さきほど見た国 分 寺とはまったく関係なく、伊達氏以前に仙台を統治していた国分(こくぶ)氏の慰霊のための寺なのである。創建は1982年という。

広い駐車場があり、駐車場には自動車祈祷所(左写真)がある。

その上に見えているビルは寺務所。内部は祈祷の受付と宝物館になっており、屋上は展望台で巨大な不動明王像がある。

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駐車場から石段を上がると八脚門、その右側に(写真では見にくいが)小さな棟門がある。

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境内は造成したときの赤松を切らずに残してあり、雑木林のような感じだ。夏には直射日光を遮ってくれるのはありがたいが、美観としてはいまいち。(雑木林が美観ではないというのではなく、こんな風に取り繕ってみても山を強引に造成したという人の業が揉み消せるわけではないのだ。)

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山門を入って左側には出世稲荷。

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正面には本堂。水盤舎。

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寺務所に入って、不動像の見学を申し込もうと思ったが、窓口が「祈祷をしない客など客ではない」という態度で、最初まったく相手にされなかった。まるで役所のような窓口だった。(最近の役所のほうが少しはマシかもしれない。)

拝観料は宝物館込みで300円。入り口には遊園地にあるような改札ゲートがある。

宝物館の内部は撮影禁止だったので、あえて掲載はしないが、壺とか掛け軸とかがたくさん展示されていた。

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屋上に出ると銅製の巨大な不動明王座像。

大仏と言ってもいいだろう。

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裏側の光背はちょっとメカっぽい構造。

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基壇には「三十六童子像参詣入口」と書かれた謎の扉がある。鍵がかかっていたが気になるところだ。

(2001年09月23日訪問)