多賀神社

本殿は檜皮葺き、趣のある神社。社叢は常緑樹の森。

(愛知県常滑市苅屋洞ノ脇)

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常滑市郊外の神社。

特に立ち寄る予定はなかったのだが、道からこんもりとした森が見えたので立ち寄ることにした。

社殿は小さな山の上にあり、ふもとから石段で登るようになっている。石段の登り口には、水盤舎と石造の太鼓橋がある。

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参道の入口付近には杉も目立つが、山の中にはいっていくとそこは照葉樹林だ。

山が浅い知多半島にあって、社叢の森は奥山よりも原生に近い形の林が残された場所なのかもしれない。

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特に、裏から入ったという印象でもないが、参道は本殿の横の方向へと伸びていてる。山や川で地形的に制限がある場合は別として、平野部の神社では本殿の正面方向へ参道が伸びているのが普通だから、めずらしい境内の配置だ。

参道はよく清掃され、右側の社務所には白壁が続いていて清々しいたたずまいだ。参道の突き当たりには絵馬堂が見える。

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途中には「奥山半僧房」という末社があったが、さらに石段があったので入らなかった。

半僧房というと、静岡の方広寺、鎌倉の建長寺など臨済宗の寺の名前である。

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参道の突き当たりにあった絵馬堂。

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内部には大型の絵馬がたくさん奉納されていた。絵柄はわりとオーソドックスなものだったと思う。

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参道の突き当たり部分からやや左側を見たところ。

手前に社務所の玄関、置くには拝殿が見える。

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拝殿。

本殿とは完全に分離していて、拝殿というよりは長床に近いかもしれない。いや、長床形式の拝殿と言えばいいか‥‥。どうも神社建築の呼び名はまだいまひとつ自信がない。

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本殿は流造で檜皮葺き。

中門も檜皮葺きで、ぱっと見に国重文っぽい雰囲気がある。悪くても県文レベルかと見えたが、特に文化財の指定はされていないようだった。

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本殿の左側、写真中央の屋根は浅間神社。こちらも檜皮葺き。

その左側には写真には写っていないが、山の神社があった。

(2002年02月10日訪問)