妙法寺・広島道場

広島駅裏手の山頂にそびえる、宇宙船のようなストゥーパ。

(広島県広島市東区光が丘)

江田島から広島港まで車をフェリーに載せて移動。

疲れが出て少し早めに江田島から撤収することになったが、フェリーでの移動は当初予定していたルートだ。これが陸路より早いのかどうかはわからない。だが、せっかく島に行ったのだから、島の旅らしい移動をしたかったというのが船を選んだ理由だ。

海なし県育ちの私にとって、フェリーはいかにも知らない土地を旅をしている気分を盛り上げてくれる特別な乗り物なのだ。

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広島港に着いたら、一路、広島駅を目指す。広島市街でどこを見たらよいのか、初めてでまったくわからなかったので、とりあえず寺や神社が密集している、いわゆる「寺町」を目指してみたのだ。広島の寺町は広島駅の北側に展開している。

近づくと、山上に何か銀色に輝く宇宙船のような物体が見えてきた。

おそらく仏舎利塔だろう。まずこの寺を目指すことにした。

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山に登る途中に、妙法寺広島道場という寺があった。

本サイトでは3度目の登場となる「日本山妙法寺大僧伽」という宗派の寺だ。

妙法寺は反戦主義を教えとする宗派で、日本各地に仏舎利塔を建立している。山頂の仏舎利塔も妙法寺が建てたものとみていいだろう。

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すぐそばまで車で登ることができる。

岩山にそそり立つ金属質の姿は、ミャンマーのチャイティーヨパゴダを彷彿とさせる。実に日本らしからぬいいながめだ。

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塔を正面から見たところ。

名前は「二葉山平和塔」といらしい。

上部に付いている手すりのようなパーツは何を意味するのだろう。製紙工場のプラントみたいな雰囲気だ。

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中央部には釈迦がいて、はめ殺しのサッシュになっている。たぶん、本物の金箔なのではないか。

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メンテナンス用のハッチがあった。

中が気になる。

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この山の山頂には、戦時中、高射砲陣地があったという。

そんな地だからこそ、平和を祈願した塔がふさわしいのかもしれない。

後で知ったことだが、林の中などをよく探せば、高射砲を据え付けた跡が見られるようだ。

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広場からは、広島の市街地を見渡すことができる。

(2002年08月29日訪問)