松井田町農協稚蚕人工飼料飼育所・再訪

使われていない飼育所を敷地の外から観察。

(群馬県安中市松井田町新堀)

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松井田農協の稚蚕飼育所。人工飼料による飼育所だった。現在は使われていない。

以前、碓氷製糸を訪れたときにも外側から様子を見たのだが、今回もうすこし丁寧に写真を撮ってみた。もっとも敷地の廻りには柵があり、門も閉まっていたので、外から観察するだけだ。

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配蚕口は西側で扉は2つある。左写真の手前側の観音開きの銀色のドアがそれである。

群馬県の他の人工飼料飼育所からの類推になるが、このドアが2つの場合、内部の飼育室は1室で、螺旋循環式蚕座1,000枚の規模の飼育所だったと思われる。

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西側にはほかに2つの扉がある。

左側の、欄間にガラスがはまっているドアは、おそらく、飼料搬入用のトラップへの入口。

右側のドアは、おそらく、配蚕用のコンテナを回収後に、保管しておく部屋への入口。

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南側から見ると、手前側に窓がない部分がある。この部分がコンテナ倉庫。その先(写真中央)に見える細いドアは、消毒薬や清掃具などを保管する用具室への入口。

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奥側のほうは、奥から作業者の玄関、事務室、宿直室、トイレ、休憩(研修)室という構成であろう。

この飼育所を初めて訪れたときは、外観を見てもなにも語るべきことはなかったし、将来も何か語れる気はしなかった。

だがあれから5年。いまでは外から観察するだけで、人工飼料飼育所のだいたいの内部構造がわかるようになった。まあ、こんな技能は何の役にも立たないのだが・・・。

(2013年03月15日訪問)