亀田屋製糸

製糸工場が建ち並んでいた地域にいまも煉瓦の壁が残る。

(群馬県前橋市城東町4丁目)

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上毛電鉄線は城東駅から中央前橋駅に向かって90度急カーブしている。その線路に囲まれた半月状の町が城東町である。この一角にはかつて、大野製糸、梅沢製糸、亀田屋製糸などの玉糸製糸所が軒を連ねていた。

特に大野製糸は、この調査をするために地図をチェックしたときGoogleMapsの航空写真にはまだ工場が確認できたので、取材できるだろうと踏んでいたのだが、行ってみるとマンションに建て変わっていた。

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その一角を歩き回ってみたら、製糸工場のレンガ塀がまだ残っていた。おそらく亀田屋製糸の塀だと思う。

もしかすると、塀の中にみえる青い角板トタンの平屋も、もと製糸場の建物かもしれない。

玉糸製糸の町並みの雰囲気をわずかながら感じられる路地である。

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上毛電鉄の中央前橋駅のほうを見たところ。

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城東駅方面を見たところ。

平成6年までこの駅は「一毛町駅」という名前だった。江戸時代から続く古い町名だったが、それもなくなってしまった。

(2013年01月27日訪問)