日見の大仏・西長寺

平安時代末期とされる丈六仏がある。

(山口県周防大島町日見)

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周防大島(屋代島)へ渡った。

淡路島、小豆島につづく、瀬戸内で3番目に大きな島である。渡ったといっても全長1kmもある道路橋で渡れるので、気楽に行き来できる島だ。

この島で最初に目指したのは、日見の大仏こと、西長寺。「大仏」といってもこれまでいろいろなミニ大仏を見てきたので、過剰な期待はしていない。

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山門は薬医門。わりと新しく、まだ20年は経っていない様子。

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山門を入って正面には不動堂。

桟瓦葺きだが、(しのぎ)桟瓦という山が角張ったタイプの瓦で葺かれている。

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客殿か。屋根は二層になっていて、広島で多く見られる居蔵造りというものに似ている。

よく見ると、瓦の一部に丸瓦が混ぜてある。目加田家で見た葺き方と同じだ。この葺き方、この地方の特徴なのか。

もとは庄屋の屋敷の建物だったそうで、島の裏側から船で運んできたという。長州大工といってこのあたりで立派な屋敷はこのような造りらしい。

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客殿の奥は庫裏。

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不動堂の前には鐘堂があった。

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不動堂から右手に反り橋がかかっている。どうやら大仏殿はそちらのほうにありそう。

この橋の下は川ではなく、寺の奥の集落へ続く道路になっている。

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橋を渡ったところには身代わり大師堂。

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大師堂の前には仏旗が掲げられていた。

日本ではあまり仏旗を見かけないんだよなあ。(後々、ミャンマーで、いやというほど見ることになるのだが。)

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地蔵菩薩のご詠歌の譜面が掲げられていた。

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その隣に日見大仏殿がある。

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内部は天井が折り上げになっていて、かなり立派な大仏殿だった。

平安時代末期の藤原仏で国重文。これはいいものを見た。

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大仏殿の裏には野趣あふれる石庭があって、不動尊が祀られていた。

(2003年09月03日訪問)