法華寺

本堂と庫裏のあいだに小さな観音堂がある。

(山口県下関市長府金屋町)

寺町めぐりの次なる寺、法華寺。先ほど立寄った正円寺からは100mほどの距離だからすぐだ。

だが車を置いた駐車場からはもうだいぶ離れてしまった。ここから100m、また100mと進んでいけば、歩いている時間は往復で2分、4分とかかることになる。寺町めぐりをするとついつい遠くまで歩いてしまうので、それが積み重なるとすぐに10分や15分の時間が失われる。15分はちょっとしたスポットをひとつよけいに見られる時間に相当する。

もちろん車を移動する手間、駐車場に入れる時間のロスもあるが、目の前に寺が見えていても車に戻ったほうがいい場合があるのだ。法華寺を前にいったん駐車場まで戻り車で出直すことにした。100m先の法華寺まで20分を要した。

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旧山陽道は南のほうから来ると、正円寺を過ぎたあたりで昭和っぽいアーケードが切れて、町屋風の新しい町並みに変わる。

風情のある町並みになったかとも思いがちだが、どうも違うようだ。道路の拡幅を含めた都市計画が実施され、主屋を後ろに下げる代わりに補助金でも出て統一的に修景されたようなのだ。つまりこれは江戸時代からの風景ではない。

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その新装町屋ふうの家並の途中に、法華寺の参道があった。これまでの3ヶ寺は商店街に肩を寄せ合うように密集していたが、法華寺はそれらに比べると区割りが広い。

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山門は四脚門。

山門を入って左側に何か日蓮宗っぽい妻入りの堂があったが、写真を撮り忘れ。中は一切見えなかったが番神堂とかそんな堂ではなかろうか。

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山門からの正面は本堂、その右側に庫裏。

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本堂と庫裏の間にある片流れの建物は観音堂。

不思議な造りだ。

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庫裏の前には閼伽井屋(井戸堂)がある。その堂には観音さまが祀られているので観音堂も兼ねている。

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井戸堂兼観音堂の内部。

左から、十一面観音、聖観音、千手観音である。

(2004年05月04日訪問)