八戸市街へ戻り昼食を取った後、海岸線へと出る。
蕪島(かぶしま)は八戸港の東の端の鮫漁港にある島だ。魚市場や観光客相手の食堂が続く岸壁の道路を進んでいくと、遠くから島が見えてくる。
島は砂州で陸続きになっている。
高い木は生えておらず丸坊主で、鳥居と頂上の厳島神社だけが目立つ異様な光景だ。
港から見て島の反対側は砂浜になっている。
砂浜で見かけたハマナスの赤い実。
あぁ、北の海に来たんだなぁという旅情が湧いてくるではないか。
この島、ウミネコの繁殖地になっていて、神社の参道と境内以外立ち入ることができない。参道の両側は柵になっていて、なんだか人間の方が檻に入れられている気分だ。
頂上には厳島神社がある。RC造だ。
ウミネコは魚の群れの場所を教えてくれるので、漁師の間では厳島神社の眷族として大切にされてきたのだという。
私が訪れた10月の初旬には、すでにウミネコは子育てを終え南に飛び去った後で、島はがらんとしていた。
子育ての期間は3月~9月ごろらしい。いつかウミネコがいる季節に訪れたいものだ。
(2000年10月05日訪問)