これは「はしかみいちば」ではない。「きょうじょういちば」である。つまり橋の上に造られた商店街だ。
テレビの旅行番組などでたびたび採り上げられ、いまや釜石市の観光の目玉になっている。
横からみるとこんな感じになっている。
一体、どういう法律で河川の上で商店街が営業可能になるのかわからないが、とにかく営業しているのである。
想像するに元々は橋の歩道で露天商などが営業していて、それが既得権的に残ったものではないか。
もちろん橋上市場の横には立派な自動車用の橋が架けられている。
内部はこんな感じだ。狭い通路が続いていて、戦後のヤミ市がそのまま残ったアーケード街のような風情。
時刻が4時近かったためか生鮮食料品を扱う店はほとんど閉まっていた。
橋の反対側の入口。
釜石というと漁業のイメージが強かったのだが、この橋上市場をのぞけばあまり漁港の雰囲気は感じられなかった。
2003年に橋上市場は取り壊され、近くに清潔、安全なショッピングセンターが建てられた。
存続には河川法に対する特例を認めさせる必要があったのだろうが、規制緩和を口実としたからめ手で根回しすれば存続可能な案件と思っていたので、撤去は意外だった。
観光資源という点では大きな損失になったと思う。
(2000年10月06日訪問)