往路で気になった火の見櫓があったので、帰り道に立ち寄った。
場所は中川根町の村役場のあるあたりから少し南へ下ったあたりだ。
三差路に立っている高さ5mほどの可愛い火の見櫓で、「梅島下の火の見」と呼ばれているそうだ。
火の見が立っている敷地は三角形をしていて、裏に廻ってみると防火水槽になっていた。
小さな火の見櫓だが、単に半鐘をぶら下げてあるだけでなく、ちゃんと床があって櫓状になっている。
街道を走る車も、ちらほらライトを点け始めている。あとわずかな時間で小さな火の見櫓は夕闇に溶け込んでしまうだろう。
ここまでで、写真で報告できるようなドライブはおしまいになる。
だが、私も友人もすぐに帰らなければならない用事もなかったので、ちょっと遠回りしてみることにした。ここから国道362号線で山道を走りに走って天竜川に抜けようというのである。
もちろん、初めての道だし、あたりは真っ暗で何も見るものなどないのだが、知らない夜道を気の向くままに走るというのはちょっと怖いような心細いような気分になって、それはそれで面白い体験だ。
天竜市をまわって国道1号線にもどったときには、けっこう遅い時間になっていて、空腹を満たすため焼き肉の食べ放題に入った。お互いダイエットを気にしているのに、遅い時間から焼き肉という最悪の流れ。
まさに不健康を絵に描いたようなグダグダなドライブなのだが、気の置けない友人と過ごす怠惰な時間はいいものだ。
(2001年02月11日訪問)