ミャンマーで5度目の仕事。その最初の日曜日にパアン市の郊外へ出かけてみた。
今回、ミャンマーの田舎を巡るための非常に強力な武器を手に入れていた。iPhone の地図アプリで、データを保存して電波のないところでも地図を閲覧できるものがある。そのアプリでGoogleMapsの航空写真を保存して使えることがわかったのだ。(GoogleMapは規約で保存禁止であり、実はアプリのバグ。現在はその機能は使えない。)
ミャンマーの田舎では地図はほとんど真っ白で使い物にならないのだが、航空写真が地図の代用になる。いま自分がどの村のどの路地にいるかということが瞬時に確認できるようになり、どんな細かな目的地にも到達できるようになったのだ。
今日はこれまであまり立ち入ったことがない、サルウィン川の左岸(東岸)の自然堤防上の集落を上流に向かってさかのぼってみることにした。これといった目的地はない。あらかじめ航空写真でチェックしたが大きな寺もなさそうだ。時間があるかぎり走って、日が落ちてきたら帰ればよかろう。
パアン・ラインブエ街道から、パアン空港の西側の集落へと分け入る。この辺りを航空写真でみると、緑色の樹林帯が南北に続いている。サルウィン川の自然堤防と思われる。
その自然堤防の中の間道を抜けていくと、後背湿地の沼地にさしかかった。
よく見ると水牛が放牧されているではないか。
カレン州で見かける牛は、コブウシという農耕牛が多く水牛はあまり見かけない。
一度じっくり水牛を見てみたいと思っていたのが、おあつらえむきに沼地に入っている。
水牛たちは沼地に生えた水草を食べているようだった。
放牧場なのだ。
広さは1ヘクタールくらいありそう。
近くまで行ってみたかったが、どこまでが地面でどこからが水なのかわからないので、うかつには進めない。
水牛たちも見知らぬ人間が近づいてきたので警戒しているみたいだ。
それにしても「水牛」とはよく言ったもので、これはもうウシというよりもカバみたいな半水棲の動物なのだな。身体を水に沈めたままでくつろいだり草を食べてたりしている。
驚いたのは、母牛が水の中で授乳していたこと。子牛は水に潜って母牛のおっぱいを吸っていた。
(2015年11月22日訪問)