サルウィン川の後背湿地。
水田地帯で文字通りの湿地帯が多い。
ここから見える広大な水面はパアン市の北側を取巻くように広がっていて、パアン市が北側に発展するのを妨げている。
いまその湿原の北側から、パアン市街方向を見ている。
あたりの土壌はサラサラの砂地。過去、サルウィン川の氾濫によって運ばれてきた砂なのだろう。水面が高いので、いまでも時々冠水しそう。
このあたりの台地に多く見られるラテライト土壌の真っ赤な道とは風景が違って見える。きょうはこんな道が多くなりそうだ。
途中、交差点をひとつ間違えて、お寺に突き当たる道へ迷い込んでしまった。すぐに間違いに気付いたが、せっかくなので参詣していくことにしよう。
入口のあたりにはオオギヤシの林。ハシゴがかけられているので、蜜を採取しているのだとわかる。
樹の上に竹筒が見える。花弁を切って、そこからにじみ出る蜜を集めるためのものだ。
これを煮詰めて黒糖蜜を作ったり、発酵させてお酒を造ったりする。もちろん、そのまま飲んでもいい。
ここは僧院だから、お酒にすることはないだろう。
本堂は方三間の陸屋根造りで、屋根上に仏塔が載っている。その形状は、バガンのアーナンダ寺院を模したものだ。
本堂の内部。三尊仏があった。
まだ内装の工事をしているので建設中なのだろう。
人がいたのでお寺の名前を訊ねたら「“僧院"って呼ばれているよ、特に名前はない!」とのこと。村の名前を訊ねたら「ラクミー村」とのことなので「ラクミー僧院」ってことにしておこう。
僧房か。
講堂と思われる建物。
その内部。
片側がステージみたいになっていて、仏陀が祀られている。
その反対側。
食堂も兼ねているのだろうと思う。
八曜日の守り本尊を集めた築山があった。
気持ち悪いマスクメロンみたいな装飾は、たぶん石垣を表わしているのだと思う。ミャンマーでは各地で見かける。
私は、水曜日の21時ごろ生まれたので、守り本尊はハインスィン(牙のないゾウ)。
ミャンマーのお寺では、ほとんどの場合自分の守り本尊へ参詣することになるので、自分の誕生日が何曜日なのかは知っておくことが必須となる。水曜日の場合は、午前と午後で守り本尊が違うので要注意だ。
お坊さんの住居か。
境内には大きな板根を持つ樹がある。
そのうち1本が斜めに伸びている。
斜めに伸びた樹は別の樹にのしかかっていて、癒着して1本になってしまっていた。
(2015年11月22日訪問)