きょうはまたモン州方面へとでかける。ただし前の2回がパアン市から西のタトン方面だったのに対して、きょうは南のモーラミャイン市方面となる。
目標は、前回のミャンマー滞在で発見したフンメ山の山頂に到達すること。
前回はザタピン町を目指して、たまたま遠くに見えたフンメ山へ目測で向かった。そのため準備不足だったし時間的にも難しかった。今回はフンメ山登頂が目的であり、時間的にも体力的にも余裕をもって臨もうという作戦だ。
途中にあるタラナ町。この町では前回来たときにバータマセ僧院という寺に立ち寄った。
そのときは地図がなかったので、僧院に立ち寄ったあと町のほうへ行かず、町を迂回するバイパス道路を通ってフンメ山方面へと向かった。あとで地図を見たら町の中を通過してもフンメ山方面へ行けたのだった。
そして市街地にはもうひとつ大きなお寺があることもわかった。
これがそのお寺の伽藍。
四角い池の中央に、四角い中島があり、お堂はそこに建っている。
多層切上屋根と額縁みたいな小壁の装飾は、モン様式の特徴だ。
境内の角にサイコロみたいなお堂があった。
内部には見慣れない塑造の塔。
完成品なのか?
池の中のお堂には回廊から入れそうだ。
それにしても面白い建物だなあ。
切妻屋根を重ねるのはタイのお寺に多い形式だが、それとはまた違う。タイのお寺は全体が多層の切妻で中央には塔があるが、モン様式は主屋は寄棟で屋根の中央だけが多層になっている。
中島へ渡る回廊の中は、仏教説話の絵解きが天井に並んでいた。
お堂の内部。
これはたぶん得度堂ではないかと思う。
お堂の下屋は吹き放ちで、一周できる。
いったん得度堂を出て、僧院の本来の山門へと向かった。
右手の黄色い垂れ幕があるお店は貴金属屋さん。ミャンマーでは貨幣に対する信用が低いため、純金のアクセサリーに人気がある。
田舎の小さな町にも貴金属屋さんがあるのだ。
お寺の本来の入口。
門前のたばこ屋でお寺の名前を訊いたが、わからないと言われてしまった。町の名前はタラナ町だということだけがわかった。門前で商売をしているのに、名前がわからないって、どういうことなんだろう? 他でも似たような体験をしたことがある。
あとで仕事の通訳さんに扁額の写真などを読んでもらって、ヤーマニャニッカヤ僧院という名前が判明。
境内に入って目を引くのは二階建ての僧房。
回廊から階段になって二階へ直接入るようになっている。これもモン州の僧房の特徴ではないかと私は考えている。
階段の様子。
二階は真っ暗。穴ぐらみたいでいい感じだなあ。
いつかこういう僧房の中をつぶさに見学してみたい。
僧房の下は全面的にモルタルが打ってあるという贅沢な造り。
駐車場として使われていた。
巨大な木魚を発見。これは暫定的においてあるのではなく、ここで打ち鳴らすのだろう。
その木魚を叩く撞木がものすごい。
境内には他にも僧房があった。こちらのほうはミャンマーの他の地域でもよく見るタイプ。
お寺の前はタラナ町を通り抜ける街道だ。ただしこれでは大型のトレーラートラックなどは通行しにくいので町の外にバイパス道路ができたのだろう。
この先に反り橋が見える。こういう橋がかかる川にはたいてい舟運がある。行ってみよう。
(2015年11月29日訪問)