エインドゥの茶店

サトウキビジュース専門店か。

(ミャンマーカレン州パアン)

パアン市南東、20kmほどのところにあるエインドゥ町。大きな町で、パアン・コーカレイ街道とパアン・ザタピン街道の分岐点にもなっている。

この町でサトウキビジュース(チャンジィ)が飲める茶店をひとつ紹介しておこう。サトウキビジュースは、乾季~暑季の滋養あふれるごちそうで、旅の途中での水分補給には最高の飲みもの。栄養ドリンクやスポーツドリンクなどの缶ジュースを飲み過ぎるときのあのお腹の重くなるような感じがなく、すーっと入ってくるので、私は旅の途中で頻繁に飲んでいる。暑季の40度近い気温と強い日射の中での激しい寺巡りでは、2時間おきくらいには飲みたいところだ。

だがすべての店がオススメできるわけではないから、衛生度やサービスなどをかんがみて、各地域で入る店を決めておけばスムーズな兵粮補給ができるというものだ。これまで何度かサトウキビジュースの店を紹介しているのはそのため。

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この店は、エインドゥの市場の近く、ザタピン街道側の優良店。

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優良店の見分け方なのだが、まずサトウキビが大量にあるかどうかだ。材料が大量にあるということは、流行っているということであり、それはすなわち絞り機が頻繁に使われることであり、砂ぼこりなどの汚れが自然に流れてきれいになっている可能性が高いことを意味する。

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これがサトウキビの茎。この写真は芯だけになっているもの。

サトウキビの茎は本来は黒っぽい艶のある表皮があり、そこには細かいトゲが生えている。そのため表面を削って芯だけにしてから搾るのだ。

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これが絞り機。

絞り機はエンジン付き、モーター、手動があるが、モーターの店は停電時に飲めないので注意が必要。

なにせカレン州では停電が日常的。停電がない日がない、というくらいなのだ。

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1本の茎を折り畳みながら、何度も絞り機に通していく。

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こんなに汁があるのかとビックリするくらい搾れる。

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これをネットで濾して、細かい破片などを取り除く。

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氷をかち割ってコップに入れる。

何度か書いているが、よく途上国で氷は口にしたらダメといわるが、このように透明度の高い氷は毎朝氷屋さんが配達するものなので衛生的には問題ない。これがダメとなるとカレン州では何も口にできなくなる。

衛生的に問題になるとすればお店の自家製の氷だが、現在のところカレン州は停電が多すぎて、茶店が冷蔵庫で自家製の氷を常時維持するのがむずかしいのだ。

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水で薄めるということもなく、搾ったままの汁をコップにそそいでいく。

このあとライムを搾ってくれることもある。私はライムなしのほうが好き。サービスのよい店でたくさんライムを搾られると、ただのライムジュースになってしまうからだ。あくまでもサトウキビの風味を味わいたいならライム抜きがいい。

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値段は(観光地以外では)1杯400~500チャット(約30~40円)。

缶ジュースなどは600~800チャットくらいするので、だいたい半額くらいの感じだ。

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味はただの砂糖水ではなく、なんともいえない穏やかな青臭さとミネラル感があり、これが口に合わないという人はいないだろう。

(2019年03月04日訪問)