採石場の瞑想窟

採石場に鍾乳洞が開口しているが、中には入れなかった。

(ミャンマーモン州モーラミャイン)

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雨がやんだので、再びフンメ山の西麓を巻く。

こんな道を行けるところまで行くのだ。

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山並みの南端まで行くと、最後は石灰岩鉱山になっていて、道は行き止まりになっていた。

鉱山では10人くらいの人々が働いていた。

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その採石場の外れに洞窟のようなものが見えた。

「あそこ、見ていい?」

「いいけど、作業中だからオレが一緒に行く」

若者が一緒に行くというので、オートバイのケツに乗せて二人乗りで洞窟へ向かった。

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洞窟は、発破をかけたら出てきたというような感じ。

たぶん世界中の石灰岩鉱山で、こういう洞窟が出てきてはそのまま潰されているんだろう。

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ここは現時点では工事を進めず残してあるようだった。

洞窟は2階建てのように上下の2つの穴になっていて、下側の穴には仏像が置かれている。ただし、柵があって中に入ることは出来なかった。

「ここ、お寺か?」

「ちがう、これは寺じゃない」

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1階部分にはムチャリンダ仏が祀られていた。

近くに僧房はないが、ムシロが置いてあったので近くのお寺のお坊さんが瞑想に使っているのだろう。ただ採石場の騒音もあるので、あまり瞑想には適していないだろう。

洞窟はこのホールよりも奥がありそうだったが中に入れないので詳細はわからず。

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この洞窟がいずれ寺になるのか、あるいは、採掘で潰されるのかはわからない。

5年後、10年後に来てみたらそれがわかるのだろうけれど、その時までいまのプロジェクトが続いているとは思えず、私がそれを見届けるのはむずかしそうだ。

続いて、南側の寺へ行くつもりだが、この道は採石場で行き止まりだったので道を戻ることにした。

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南側の山がちょっと霞んで見えている。

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でもその山へ向かう道はひどいぬかるみだった。

さっき泥の中を1時間も歩いた記憶がまだ生々しく、しかもいつまた雨が降り出すかもわからない天候なので、きょうはあきらめよう。

(2019年07月13日訪問)