田野々の沈下橋

大宮八幡宮の参道にある沈下橋。

(徳島県佐那河内村下田野々)

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佐那河内村に入ると、国道沿いに目立つ神社がある。大宮八幡宮だ。

この神社の参道に沈下橋がある。

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参道は園瀬川の方向に延びていて、途中に幟立てもあるのだが、古い街道でもないし、なぜ川の方向に参道があるのかよくわからない。

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参道の先にはお旅所がある。

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参道の先は狭くなっていて、道は対岸の集落へ続いている。

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幅は1.8mほどしかなく、軽トラしか渡れそうにない。

しかも欄干の段差がないので、ここを乗用車で通行するのは相当の勇気がいるだろう。

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上流側は橋脚も橋床も角が45度に落としてある。

増水時に少しでもゴミや流木が引っかからないようにするためだ。

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構造がシンプルなのと、周囲の里山の風景があいまって、園瀬川の沈下橋の中では最ものどかな橋だと思う。

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集落側から見たところ。

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南詰めはスダチ畑かな。

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川の右岸に古い道がある。

倒木などもあるから今は利用している人はいないのではないか。

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改めて写真を見てみると、この古道の先は素掘りのトンネルになっているのじゃないか?

小雨が降っていたので雑に写真を撮っていたけれど、ちゃんと確認すればよかった。

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2009年8月10日の増水時。

対岸の古道はわずかに水面から出ているが、その高さは10cmもない。一時的には水に洗われたはずだ。

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お旅所の周りの雑草がなぎ倒されているので、水量が多かったときはこのあたりまで水没したのだ。

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沈下橋はまだ完全に冠水している。

白波が立っているあたりをよく見ると木の枝が突き出ている。水面下では樹が丸々引っかかっているのだろう。同じ場所に次々に樹が引っかかればコンクリの橋桁といえども持っていかれる。

角に45度の面取をしていても引っかかるときは引っかかるのだな。

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取付け道路には流れてきた砂利が積もって河原のようになっている。

水が引いたらこの砂利をどけなければならない。

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砂利の上を見ると小魚が打ち上げられていた。

水が引いたときにうまく川に戻れなかったのだろう。

(2007年01月03日訪問)