宗応寺

古くは熊野速玉大社の神宮寺であったという。

(和歌山県新宮市千穂)

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千穂ヶ峯の山麓にあるお寺、宗応寺。

宗応寺は非常に古い時代には熊野速玉大社の神宮寺で、そのころは丹鶴山南麓にあったという。丹鶴山に新宮城を築城する際、現在の位置に移されたという。

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山門は1間1戸二重門の鐘楼門。

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2階へはハシゴで登れるようだが取り外されていた。

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神倉神社妙心寺とこの宗応寺はほぼ横並びに隣接していて、石垣の塀も共通ではないかと思われる。

この場所には宗応寺以前に神岩寺という寺があったというので、この石垣はその当時のもので、鎌倉時代まで遡るのかもしれない。

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石垣は山門の両側に続いている。

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本堂はRCと木造の混構造。

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内装の柱や梁などは木造。

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天井は格天井で、天井には「六知事」という禅宗の役職の名前が下がっていた。

左から、都寺(つうす)監寺(かんす)副寺(ふうす)維那(いの)典座(てんぞ)直歳(しっすい)

法要でもあったのかな。

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反対側の天井には、「六頭首(ちょうしゅ)」の役職名。

左から、知殿(ちでん)知浴(ちよく)知客(しか)知蔵(ちぞう)書記(しょき)首座(しゅそ)

六頭首は本堂内の左側に並ぶとされるため、「西序(せいじょ)」とも呼ばれ、対して右側に並ぶ六知事は「東序(とうじょ)」ともいうらしい。

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本堂の右側には庫裏。とってもおしゃれ。デザイナーズハウスって感じ。

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山門の左側には地蔵堂がある。

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お堂も、石像も新しい。

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本堂の裏側には墓地がある。

ここも宗応寺が移転してくる前にあった寺の風景ではないかと思う。

(2024年12月15日訪問)