洋野町第三分団の火の見櫓

逓減のないあっさりとした火の見。

(岩手県洋野町種市)

写真

種市町の県道を走っていたら、国道45号線に火の見櫓が見えた。

飾り気のない寸胴の火の見櫓だ。正直あまり見どころもないと思ったが、これはこれで地域の特徴かもしれないので写真を撮っておくことにする。

ところで、この県道で私はびっくりするような体験をした。

県道を快適に走っていたら、あるブロック塀のある家の入口の路上にカラスがいた。「あ、カラスがいるな」と思ったが、路肩なので特に減速することもなく車を走らせていた。

するとカラスはピョンピョンと跳ねて家のブロック塀の陰に入ったと思ったら、私の車の前にレジ袋に入った生ゴミを放り投げてきたのだ。

レジ袋を車に轢かせて破るためである。

これには驚いた。私はカラスがクルミを車に轢かせて割る場所があるのを知っているが、そこでは適当に実を落としておけば車がクルミを轢く。だがこのカラスは最初からゴミ袋を路上に出しておいても車がよけてしまうことを知っていて、ブロック塀の陰にゴミ袋を隠しておき、車が来るギリギリのタイミングを見計らってくちばしでゴミ袋を投げたのだ。

カラスは「ある行動が未来にこういう結果をもたらす」という時間の経過を伴う因果関係を利用できると聞いたことがあるが、これほど複雑なことができるとは。

ちなみに、私はなんとかハンドルを切ってゴミ袋をよけることができた。

(2000年10月05日訪問)