熊野大神社

下の宮。大浜の南の町外れにある神社。海浜の雰囲気。

(愛知県碧南市宮町5丁目)

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熊野大神社。通称下の宮。碧南には2ヶ所の熊野神社があり、上の宮、下の宮と呼ばれている。ひとつの神社の上社/下社という感じではなく、本家 vs 元祖みたいな関係か。「大神社」という名称に「ウチの方がウエ」という空回りした気迫が感じられる。松本零士じゃないんだから「大」を付ければグレードが高くなるというものでもなかろう。

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鳥居を入るとまず左右に高い櫓が2基ある。さきほど見た稲荷神社にも似たような物件があったが、豆まき用の櫓ではないかと想像される。

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境内は砂地で黒松が生い茂っている。いかにも海浜部の神社らしい境内だ。

境内には人がたくさんいた。なにか町内の行事があったようだ。

写真中央に見えるのは井戸。

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拝殿はRC造。拝殿がRC造だからというだけ言うわけではないが、下の宮はこのあと訪れる上の宮に比べて、時代が新しい印象を受ける。

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本殿の右側には護符売り場と社務所。

護符売り場には宮司が常駐しているようだ。

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神楽殿か?

それにしては周囲の見通しの悪い場所に建っている。

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松林の中には大きな水盤舎があった。その奥には神池がある。

碧南市にお住まいのT氏より、神社の櫓について情報をいただいた。

大浜地区の熊野大神社及び稲荷神社にあります櫓は豆まきのためではなく、この地域特有の秋の祭礼(新嘗祭)の際に、「餅投げ(もちなげ)」を行うために造られたものです。

通常は、その祭礼時だけ櫓を境内に造るのですが、境内地が広くかつ氏子の多い神社ではこういった櫓を厄年の寄付などで造る場合があり、大浜には上区、中区、下区の3区に地区が区分けされるのですが、特に漁業に関連する方が多い、中区、下区の神社にはこの餅投げ用の櫓が設置されています。

この餅投げとは、結果その年の収穫に感謝することから始まったものと思われますが、餅と「くじ」とを一緒にした小さな袋を櫓の上からその年の厄年(厄男)が投げ、境内地には多くの人がその当たりくじを拾うためにかなりの盛況を呈する、そんな地区のお祭りの一行事です。

10月の第2週から第4週の日曜日が碧南市内の各地域でお祭りが開催されます。

(2001年11月24日訪問)

福岡県の仏像 (アクロス福岡文化誌 8)

単行本 – 2014/3/30
アクロス福岡文化誌編纂委員会 (編集)

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