車を宿の駐車場に戻し、徒歩で町並みに向かう。
町並みの入口には「玉純湯」というペディメントを掲げた三階の建物があった。廃業した銭湯であろう。
二階は住宅、三階部分はおそらく屋上屋で、三面に広い採光のある大部屋になっている。
三階は夏は暑そうだが、まわりに高い建物がなかったころは、窓を開け放ったら気持ちよかっただろうなどと想像してしまう。
一般的な銭湯では、沓脱ぎ場は男女共通で、その先に番台があるのだが、この建物は沓脱ぎ場の部分から男女別の戸口になっているようだ。
そう推理したのもは、建物の奥行があまりないため。平面はほぼ正方形で、この奥行で脱衣所やボイラー室を差し引いたら、浴室はかり狭かったのではないかと思う。
少し内部構造が気になる建物だった。
近くには同じ年代のモルタル建築の理髪店があった。
(2002年08月28日訪問)