ダイヤモンドブティック

精緻なチン族風のロンジーが充実していた。

(ミャンマーカレン州パアン)

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カレン州は一部で内戦が続いたためか、外国人向けの土産物というものが存在しない。そこで土産物として、地元の民族衣装を探してみた。

市内には民族衣装を取り扱っているブティックが何軒かあり、これから紹介するのはそのひとつ。市街地中心にあるロータリーの近くにあるブティックだ。名前は「ဒိုင်းမွန်း(ディンマン)」、ダイアモンドという意味。

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メルヘンチックな外観で、たぶん、地元ではオシャレな店になるのだろう。

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この店で扱っていたのは、カレン族のドレスや上着、ロンジーなど。

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上段にあるのは民族衣装の貫頭衣。つまり、一枚の布にただ穴をあけてかぶるだけの衣服である。下の段のドレスも基本的には貫頭衣であり、裁断や縫製でカラダの形に合うように立体的に作られた衣服はこの地方にはないようだ。

また、縄のれんみたいな房がたくさん下がっているのが、カレン族の衣装の最も見分けやすい特徴のひとつ。

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菱形や折れ線を組み合わせた、非常に複雑で精緻な織物もあった。

材質はすべて木綿で、鮮やかな染めはすべて化学染料によるものだ。

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真ん中の3本、菱形と折れ線の横模様はチン族風のモチーフだ。

右側の緑とえんじ色はカチン族風の柄。

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店の人によると、すべて機械織機で作られたもので、この店には手織りの商品は置いてないということだった。

全体的にみて、カチン風の模様の柄が多い。これらはカレン州内で織られているのではなく、国内の他の産地で作られているのだと思う。

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価格は1,000~2,000円で、日本人の感覚からすればかなりリーズナブル。

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スキンヘッドの女店員さんがいた。最近出家を終えたばかりなのか?

あとで、現地の通訳さんにそのことを質問したら「暑いからそういう髪形の女の子もイルヨ」なんて言っていたが、ほんとか? 出家直後だからだよね?

手前の布に、刺し子みたいな刺繍がついているのがあるが、これもカレン族の織物の特徴のひとつ。

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木綿のストール。これらはカレン州内で織られたと思われるもの。

鮮やかで精緻なカチン族やチン族の模様を見たあとだとちょっと物足りない気がしないでもない。

色鮮やかなの織物はたぶんジャカード織機で作られているのだと思うが、このストールくらいであればもっとシンプルな機でも作れそうなので、手織りではないかと思われる。

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川釣りのビクか、と思ったら、小物を入れるポシェットだそうだ。

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籐か竹の皮みたいなもので編んである。

これ、土産物ではなく実用品で、実際に二十代くらいの女の子が日常で使っているのを見た。

(2014年01月22日訪問)

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単行本 – 2009/3/20
竹山 道雄 (著), 高田 勲 (イラスト)

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