パアン市の学園通りにある映画館。
名前はTat Nay Win劇場。
テレビの普及により、映画館は苦戦しているようで、かつてはパアン市街には2軒の映画館があったが、いまはここが残るのみとのこと。
外観は、日本での年代判定ならば戦前くらいは見たいレトロなデザインだが、ここはミャンマーなのでまったく見当がつかない。
もしこんな映画館が日本にあったら、レトロ映画館の十指には入るだろう。
敷地の外には、映写や音響設備を誇示する案内板がある。
みたところ、フィルムの映写機ではなく、プロジェクターによる上映。企業の大会議室なんかにありそうなやつだ。
内部の様子も看板に紹介されている。
わりと小奇麗になっていて、150人くらいは入れそうだ。
キップの販売所か。
このときはゾンビものを上映していた。次に見かけたときは恋愛物をやっていた。おそらく1週間で演目が変わるのだろう。いずれも、ポスターを見ても、見覚えのないB級映画のようだった。
ヤンゴンだと普通にハリウッドの新作映画が上映されているが、地方の映画事情はちょっと違っていた。
この緑色のイスが館内にも置かれているのだろう。あまり座り心地はよくなさそう。
現在、ミャンマーには全国で40館の映画館があるという。遠からず、ミャンマーでも地方の映画館は消え去りそうな予感がする。そのころには、ミャンマー人のB級スポット巡りのブロガーが「パアンの映画館の写真撮っておくんだったーっ!!」と、じだんだ踏むことだろう。
(2014年01月22日訪問)