今回の寝釈迦見物の行程で、通り過ぎる車窓から気になったお寺がいくつかあった。この寺もそのひとつ。
モーラミャイン市街地から、パアン街道を北西に 10 km くらいのところに切り立った岩山があり、その山麓や山頂にお寺らしきものが見えたのだ。
参道入口には行列托鉢仏。先頭は傘蓋仏になっている。
車窓からの写真だったのと、今回、コンパクトデジカメしかなかったのでタイミングがまったく合わず、顔が樹で隠れてしまった・・・。
托鉢行列の前に、釣り師の像。なんで仏陀の前に立ちはだかって釣りなんだ? 仏教の故事とかには十中八九関係ないと思うのだが。
この寺には参道が2つあって、自動車用の参道の入口には門前町のようなものが形成されていた。
売っているのは駄菓子やオオギヤシの実。
ムドンからの帰路、この寺に立寄ってくれた。
最初からそういうスケジュールだったのか、往路で私がしきりにこの山を指さして写真を撮っていたのを誰かが見ていて、寄ってくれることになったのかはわからない。
近くまで来たとき、職場の女の子たちが「ココだよー、ここ曲がっテー!」みたいに叫んでいたので、こちらの方面に来たときには定番の立寄りスポットなのかもしれない。
山門の両側には、ミャンマーのスフィンクス「マヌーシア」。
上半身は人間で下半身はライオン。しかも下半身は2つある。つまり6本脚の獣人なのである。
寺の本坊は遠くに見えるがそちらのほうへは行かず、山の崖下へ車を乗りつけた。
みんな勝手知ったる場所のようで、どんどん入っていく。
どうやらここも洞窟寺院のようだ。
名前は「カァヨングー」というらしい。「グー」は洞窟なので、「カァヨン洞窟寺」としておこう。
鍾乳洞に入って最初のあたり。
職場のみなさんは左のほうへ行ったが、右にも支洞があったので私だけ急いで右方向を探検。
右ルートは少し天井がせまい。
少し進んだところに、男根型の鍾乳石があった。
女の子たちが多いので、こっちには来なかったのか?
ガマに乗った仏像。
ガマだよね?
右側の支洞はU字型になっていてすぐに外に出ていた。
左側の主洞へ。
主洞には沢山の仏像がある。
寝釈迦が多いのがこの洞窟の特徴だ。
天井は高く、内部の空間が広い。
中に並ぶ仏像も大仏級のものばかりだ。
洞窟は最深部まで100mくらいだろうか。
照明がたくさんあるので、洞窟寺にはめずらしく内部が明るい。
最深部にあった大仏。
この鍾乳洞は探検可能な感じの支洞もいくつかありそうだった。
鍾乳石も立派。
参詣を終えてトラックまで戻ってくると、物売りの女の子が集まってきていた。
500mは離れている参道入口のお店から歩いて売りに来たようだ。売ってたのはオオギヤシの実や、黄色い汁にまみれた未熟マンゴー。この黄色い汁にまみれたマンゴー、結局、ミャンマーにいる間に口にすることはなかったな。ちょっと不安な色合いなのである。
場所が日本国内であれ海外であれ、日本人はこういう物売りは無視して買わないことがほとんどだと思う。またバックパッカーの人は「買ったら負け」「お金を使わないのが達人」みたいな考えの人も多い。
だが当のミャンマー人はけっこう買っている。お菓子や果物を買ったり、ジャスミンの生花は車のバックミラーにぶら下げて匂いを楽しむこともよくする。
私もこういうところで普通にお金を使える感覚を身に付けたいと思う。
こうしてモーラミャイン方面の臨時社員旅行の一日が終わった。
帰路はほとんどの人がトラックの荷台でウトウト。椅子もなくマットを敷いただけの荷台に揺られ、体育座りしながらでもけっこう寝られるものだ。
(2014年02月08日訪問)