サダン洞窟

パアン地域で最も見ごたえのある観光地。

(ミャンマーカレン州パアン)

ムドン遠征の昨日の今日なのだが、職場で通訳をしてくれているおじさんのマンゴー農園に招かれたので職場の事務の人たちとお邪魔することになった。でもせっかくなので近くの寺も見ようということになり、サダン洞窟寺(通称、サダンケーブ)へ行くことになった。

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パアン市から AH1号線(パアン・コーカレイ街道)を南東へ。エインドゥという小さな町から未舗装の農道へ入る。

農道への入口はわかりにくく、珍しく運転手が道に迷い、地元の人に聞きながら進む。

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途中車がすれ違えないような狭い部分も多く、前に車でもいようものなら砂埃で前が見えない悪路。観光バスではアクセスできそうにない。観光地の道路にしては珍しい。

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未舗装の道は5kmくらい続き、質素な総門が見えてきた。

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総門を過ぎると、山肌に大きな崖が見えてくる。どうやらあそこがサダンケーブの入口らしい。

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駐車場に到着。

車が何台か止まっており、10人くらいの観光客がいた。露天商も何軒も出ている。

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洞窟への入口は左右二頭のゾウがお出迎え。

総門もゾウだったので、このサダンケーブの眷族なのだろう。

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洞窟の入口は少し高いところにあるので階段で登っていく。階段の両側にはベンチを作っているところだった。

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洞窟の入口に到着。

階段まではサンダル履きOKで、上に登りきったところからは裸足になる。

庫裏と小さなパゴダがある。

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洞窟の入口は天井も高く、これまでパアンで見た鍾乳洞と比べてあきらかに巨大だ。

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入口付近から鍾乳石も充実している。

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仏龕で作られた壁画。

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仏陀のアパート。

鉄格子がはまっているので、仏陀の監獄といった様相を呈している。他の寺でも、仏像のブースに鉄のシャッターや鉄格子がはまっているのを見てきたが、これは別に盗難やいたずら防止というわけではない。おそらく「高級感」を出しているのではないかと思う。

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仏さま監獄の上に、巨大な顔面岩。

これはあれですな。『未来惑星ザルドス』の奴隷船。

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ヤテピャン洞窟寺では小石の転がる鍾乳洞内を裸足で歩くのに泣かされたが、ここは人の歩くところはモルタルが打ってある。

モルタルがない場所も、キレイに掃いてあってルートから外れなければ大丈夫だった。

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入口付近で地固めしていた子ども。

たぶんこの一帯もモルタルを流すのだろう。小さな子が修行僧と一緒に働いていた。兄弟か。

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この日は、ほかにも沢山の人たち働いていた。

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鍾乳洞入口の奥にあった寝釈迦。

これがサダン洞窟寺のいちばん大きな仏像かもしれない。パゴダや仏像の数は多くない。

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マントのすそを両手でつまんだ印相の仏像。

この印相と似たものを、バガンのアーンナンダ寺院でも見たし、最近モンユワにできた大仏もこのポーズだ。

立像では人気のポーズなのかもしれない。

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鍾乳洞を進む。電灯がついているので懐中電灯は必要ない。

道は登ったり、下ったり。

洞内には仏像やパゴダはなく、鍾乳石を鑑賞しながら進んでいく。

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リムストーンの中を降りてゆく。

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日本人にとって、裸足で歩くにはちょっと足の裏がきつい。

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途中にある大きな下り。

階段は急で、足下も暗く、ちょっと怖い降下になる。

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これだけの規模で、鍾乳石もそこそこ充実している鍾乳洞は日本国内では秋芳洞くらいではないだろうか。

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巨大な石筍があった。

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この石筍の裏側には、高さ2mくらいのところに秘所があり、その中に仏さまの姿が見えるという。

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這い上がって、穴の中に潜り込んでもいいらしい。

服が汚れそうだったので、中を照らして写真を撮るだけにしておいた。

奥に見える模様が仏さまなのだろうか。

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奥に美しい鍾乳石。

手前のごつごつした石は、バットグアノではないかと思う。コウモリの糞が長年蓄積して化石になったものだ。

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同じくバットグアノと思われる積層した石。

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洞窟の出口が見えてきた。

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出口付近にはパゴダに見立てられた大きな石筍がある。サダンケーブで最も美しい鍾乳石である。

洞窟に天窓があり、斜めに光りが差し込む姿は、ゴシック様式の教会のような神々しさ。

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入口からはほとんど立ち止まらずに歩いて20分、距離にして500mくらいはあったと思う。

ここまでで、サダンケーブのお楽しみはまだ半分なのだ。

つづく。

サダン洞窟の最新の状況については再訪の記事を参照のこと。多少状況が変わっている。

(2014年02月09日訪問)

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ムック – 2023/11/7
旅の手帖編集部 (編集)
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