シィナマンパゴダ

狭い敷地に仏塔が建つ、街の中のパゴダ。

(ミャンマーカレン州パアン)

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パアン市内には、そこそこいいものを売っているお店が数軒ある。まあ日本の田舎のよろず屋みたいなレベルの品揃えだが、それでも輸入の正規品のコカコーラなどが手に入るので、ときどき買い物に行く。

ここはその中でも、食器、調理器具、寝具が充実しているのが特長のミャテッリンデパート。もちろん飲み物やお菓子もそこそこ充実している。

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買い物をしたあと、デパートの隣のパゴダに寄ってみることにした。

このデパートにはよく来ているので、このパゴダも何度も外から見ている。だが道から境内がほぼ見えているので、立ち寄るまでもないかとこれまで素通りしてきたパゴダである。

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正面の山門。

この山門の先は仏殿に直結していて、その仏殿の後ろが仏塔になっている。

仏塔に仏殿が連結しているのは参詣用のパゴダによくあるタイプだ。乾季や暑季でタイルが熱かったり、雨季で濡れているときでも仏殿があればパゴダにお参りできるというものだ。

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階段の途中でタイルの種類が変わるので、ここで履物をぬいでゆけばよいだろう。

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階段を登るとすぐに仏殿の内部になる。

五比丘への説法の場面を再現したものがある。

その場面は初転法輪(しょてんぽうりん)と呼ばれているので、このタイプの仏像を「初転法輪仏」とでも呼ぼうか。

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初転法輪仏はこれまで何度か紹介してきたが、これまで言及していないことがある。

それは仏陀の印相(いんそう)。手のポーズである。

どうもこれまで見てきた初転法輪仏の印相は珍しいものが多く、しかもすべてが同じではない。何種類かありそうだ。ここの印相は特に面白い形をしている。

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仏殿から境内の右側を見たところ。

境内は全面的にタイルに覆われている。

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仏殿から境内の左側を見たところ。

時計回りに境内をまわろう。

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いきなり知らない神様。

右奥にプレートがあるが、読めない。ビルマ語じゃないかも。

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コブラ光背仏。

仏陀が打ち負かしたナーガが、笠になって瞑想をサポートしている場面とされる様式。

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シンウーパゴ。

太陽の高さを見て、食事をしてよい時間かどうか判断しているとされるお坊さんの様式。

見上げる方向は右と左があり、これは右向きの造形。右左に意味があるかどうかはいまのところ不明だ。

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タコンタイ(石柱)。

必ずと言っていいほど、パゴダ型の仏塔とペアで建てられている。

てっぺんには鳥が飾られることが多いが、ここは仏塔が載っている。このタイプは初めて見たと思う。

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パゴダの基壇には穴があり、八曜日の守り本尊が祀られている。

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仏塔の東面にも仏殿が接続していた。

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その内部の仏陀。

金ピカだ。

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お寺から参道のほうをみた様子。

パアン市の住宅地の平均的な風景だ。

なんだか、とても懐かしく感じる。

(2014年11月14日訪問)