ピンウールィンの時計塔の近くのブティックに立ち寄った。
まず目立つのがニット製品。この町の特産品だ。
マンダレー管区は熱帯の国ミャンマーでも特に暑さが厳しいところだ。だがここピンウールィンは標高が高いため、暖かい服装が必要である。
実際、夜間などは底冷えし、ダウンジャケットを着ていてちょうどよいほどである。
この並びには、何軒かのブティックがあった。
これらのセーターはすべてミャンマー製だろうと思う。
そして、カレン州で見た染織の状況と仕上がりの出来具合から類推するに、すべて近郊の村で作られている手編み製品ではないかと思われる。
色使い的に、着こなしが難しそうなセーターの割合が高い。
ただ、ミャンマーというお国柄では、日本の感覚で服を選ぶととても地味な装いになってしまう。現地で着てこの国の風景に溶け込もうと思ったら、派手すぎると思うものを買ってちょうどよいくらいだ。
でも、それをふまえても、着こなしが難しそうなサマーセーターの数々。
中々オリジナリティにあふれる縫製になっている。
見ていて楽しい。
「あれーっ、けっこういいストールあるョー」
通訳さんが興奮気味。
中国から陸路で入ってきているものだが、値段は日本で買うよりもずっと安かった。
店内にはたくさんのニット製品が下げられ、積み上げられ、活気に満ちていた。
私が子供のころの町の洋品店はこんな感じだったな。
(2014年11月28日訪問)