タトンダイトティアパゴダからさらに東へ進むとタトン山脈の山並みが見る見る近くなってくる。
古い時代に王朝が栄えたというタトンの市街の形は長方形で、平安京のように整然と設計された痕跡を留めている。
タトン山脈の西麓には寺院が並んでいて、寺町を形成している。これから向かうのはその寺町の北端、つまり長方形の市街地の北東の角にあたる。
もうひとつ、タトン山脈の西麓にあるのが、タトン飛行場だ。
飛行場は私が滞在しているパアン市にもあるが、飛行機が離着陸している様子はない。
タトン飛行場も同様で、未舗装の敷地には牛が草を食んでいる状況。滑走路の距離も1km程度しかないので、小型プロペラ機程度しか離着陸できないだろう。
飛行場を過ぎると、森になり、地味な山門があった。
この寺に入ってみるか・・・。
実は、きょうの行動予定はさっきのタトンダイトティアパゴダまでしか決めておらず、ここから先は気の向くままとなるのだ。
山門を入ってしばらく森の中を進むと、山すその斜面にわりと立派なパゴダがあった。
当サイトでは参詣用パゴダが主体のお寺は「○○パゴダ」と紹介しているが、ここは修行用の僧院に立派なパゴダがあるだけと判断し、「シュピエ僧院」と紹介する。
記事でお寺の名前は、私の聞き取りが悪くて本当にあっているか不安なものも多いが、ここはお坊さんがメモ帳に英字で書いてくれたので間違いない。
講堂だろうと思う。
修行僧が講義を受けたり、食事をしたりする教室のようなところ。
こちらはおそらく僧房ではないかと思う。
お坊さんが寝起きしたり休憩したりする、寄宿舎のようなところ。
パゴダはかなり立派。
シルエットは、ヤンゴンのシュエダゴンパゴダとに似ている。
基壇の部分に登れるようになっていた。
ヤンゴンのシュエダゴンパゴダでも、パゴダの東面に登れる場所があるらしい。いつだったかシュエダゴンパゴダでガイドさんが「ここ、登ったことある?」と訊いてきたので観光客も何らかの手続きをすれば登れるのだろう。
パゴダの周囲には小さな小屋が並んでいた。
内部にはそれぞれに仏像が収められている。
これはおそらく天界の神。タジャーミン。
お坊さんの像。
誰だかはわからない。
全部の中身を確認することはしなかった。
日本だったら中身を確認しないなんてあり得ないことだが、どうもミャンマーの寺の数で責めてくる勢いにはパワー負けしてしまう。
パゴダとペアになっているタコンタイ。
テーパーがかかっている。
鐘つき柱。
境内の隅のほうに、色とりどりの像がならんでいるエリアがあった。
遊園地のような楽しい空間だ。
プールの中央にあるのは、シンウーパゴ。
珍しい左向きタイプ。
象のお供え所。
たぶん、手前のテーブルにお供え物を置くのだろう。
象に乗った仏陀。
小さなお堂がある。
お堂の屋根の上には、ミニ・ゴールデンロック。
内部には
釈迦が初めて説法をした場面を再現した仏像だ。
ミャンマーでは珍しい、地獄の絵解き。
お隣の国タイの寺では地獄ジオラマがポピュラーだが、ミャンマーではあまり見かけない。これまでに紹介したのは、ウィンセントーヤ寝釈迦の胎内だけではないか。同じ上座部仏教でも、お国柄の違いがあるんだな。
(2015年11月28日訪問)