このエリアでは井倉洞と並ぶ観光鍾乳洞。
広い無料駐車場に面して2軒の茶屋がある。こういう茶屋や土産物屋のあり方、好きなんだよなぁ。(※駐車場有料の場合を除く。)
寺社でも門前町が発達していると観光の価値が高まるごとく、景勝地でも土産物屋は重要。
こちらは駐車場入口側の土産物屋。
こちらは鍾乳洞への登り口側の茶屋。
こうした茶屋も、ちゃんと記録に残しておかないといけないと思う。
これまで阿哲台で見てきた大規模鍾乳洞は、ほぼドリーネの底にある吸い込み穴だったが、満奇洞は山の中腹にある横穴型の鍾乳洞だ。
駐車場から洞口までは少し登らなければならない。
その途中にも茶屋の跡があった。
登りはじめてから5分弱で、洞口へ到着。
入場料は1,000円。
観光で入れる深さは400mとのこと。
下図のようにたくさんの見どころがあるようだ。期待が高まる。
入洞すると最初にある空間が、洞内休憩所。
テーブルが並んでいて、ここで休憩してもいいらしい。夏などはここで涼を取る観光客もいるのかもしれないが、いまの季節だれも利用していない。
それにしても、こういうのは初めて見た。観光地っぽくていい。
休憩所を過ぎると、ここからいよいよ鍾乳洞らしくなっていく。
洞内はすべてコンクリで平坦に通路が作られていて歩きやすい。一部天井が低くてかがまなければならない場所もあるものの、本当に歩きにくい場所は削岩機で天井を削ってある場所もあった。
「五重塔」と名付けられた石筍。
天井が高い場所も強力なライトで照らされている。
「千枚田」と名付けられた美しいリムストーン。
「ナイアガラの滝」と名付けられた連なったつらら石。
洞の半分くらいの区間はこのような地底湖が広がっている。水は清浄なので、どこからか湧いてどこかへ排出されているのだろうと思うが、洞口から排出されている様子はないので、洞内で完結した地底湖なのだろう。
地底湖の周辺ではカラーライトが幻想的な光を放っている。鍾乳洞のカラー照明については賛否両論あると思われる。昭和のどぎつい観光地の雰囲気を演出したいのでなければやめたほうがいいと思う。ま、私は昭和のどぎつい観光地好きだからいいけれど。
「鬼の金棒」と名付けられた石柱。
荘厳な眺め。これだけの鍾乳石はめったに見られないと思う。
地底湖にはいくつか橋が架けられている。
満奇洞の見どころはこの地底湖と鍾乳石を組み合わせた景観だ。
観光鍾乳洞といわれるものをこれまでにもいくつも見てきたが、ものによっては鍾乳石のない洞窟を歩く距離が長く、見せ場のところにだけ鍾乳石があるというケースもあった。
だがこの満奇洞は入洞したらすぐに美麗な鍾乳石があり、歩ける区間に途切れなく鍾乳石が続くというすばらしい鍾乳洞だった。
入場料が1,000円と高めではあるが、キレイな鍾乳石がたくさんみられたので納得はできる。
(2003年05月02日訪問)