日蓮堂

無住のお堂だが盛り上げようとしている。

(岡山県高梁市原田南町)

写真

高梁市街地の南の外れまで来た。そこにあったのは日蓮堂という小さなお堂。

ふつう、田舎の墓地に付属する堂は、当サイトでは野辺堂(造語)というふうに呼んでいる。あるいは墓地がなく、道端にあるお堂ならば辻堂である。

だがここはおそらく元は寺が建っていて、火事か洪水などで廃寺になった場所なのではないかと思われた。

写真

ただただの廃寺ではなく、なんか様子がおかしい。

宝形屋根の上に鳳凰が載り、ビールのノボリが立っている。

どうやら寺を管理している人が、にぎやかにするために色々とデコレーションをしているようなのだ。それでビールのノボリ・・・いいなあ!

万国旗とか張り巡らすのもいいのではないか。

写真

境内に入って見た。ベンチがしつらえてあり、座布団も用意されている。

露天なので、毎日片づけているはずだ。

写真

お土産コーナーがある。

木彫りの人形などが無料で振る舞われていた。寺を盛り上げようという涙ぐましい努力。

写真

お堂の内部。

中央の厨子の中にあるのはたぶん日蓮上人の像だろう。

ここまでを高梁市の山すそにある社寺を巡りながら、市街の南端まできた。

あとは、レンタサイクルを借りた駐車場に戻りながら、山すそから離れた住宅街の中の寺を訪れることにする。

(2003年05月03日訪問)

ときを感じる お宿図鑑: スケッチで巡るレトロ建築ガイド

単行本(ソフトカバー) – 2024/5/12
ときやど 吉宮 晴紀 (著)
建築を学ぶ傍ら古い宿の魅力に取り憑かれ、全国100軒以上を描きながら巡ってきた著者がおくるレトロ宿ガイド。東北から九州・沖縄まで、選りすぐりの35事例を掲載し、その見所を建物のスケッチと豪華な写真で徹底解剖。

amazon.co.jp