コーカレイの郊外の山中で、たまたまゾウを見かけた。
この谷ではゾウを使って開墾をしているというような話は聞いていたが、まさかこんなに近くにいるとは思っていなかったので、唐突にゾウが現れたときにはびっくりしてカメラを取り出すタイミングを逸してしまった。
どうやら仕事を終えて帰ってきたところみたいだ。暑いからだろうか、道ではなく川の中を歩いていた。
ゾウ使いはこんな感じに横向きにライドしている。
ゾウが興味深いところは家畜ではないところ。イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ニワトリのような動物はいずれも元々の野生生物を改良して、人間に都合がいいような生き物に変化させて使役している。しかし、ゾウは改良がされておらず野生のままの動物なのだ。
そうした関係はほかにも、鷹狩り、鵜飼い、養蜂などがあるが、いずれもロマンを感じさせる仕事だ。
背中には鞍が置かれ太い鎖を背負っている。この鎖の重量だけでも、人間が動かすのは大変な重さになるだろう。
おそらく伐採した樹を搬出するのにこのゾウが使われているのだと思う。
ゾウ使いは手に凶器を持っていて、頭をたたくことでゾウをコントロールしている。そのほかに、耳の後ろを蹴ったり、けっこう乱暴な扱いにみえる。
でもゾウの扱いってそういうものなんだろうな。彼らは生業のためにずっとそうしてきたのだし、とやかくいうつもりはない。
あとを追って、もっとよく見せてもらいたかったが、こちらも仕事中だったし、そもそも安全なのかどうかもわからないのでやめておいた。
でもこうした使役ゾウが仕事をしているところをじっくり見てみたいものだ。
(2016年12月21日訪問)