同じ浜寺公園で、タコ山の近くにあったロングタイプの滑り台。
土を盛り上げて作られた山にカーブしたローラータイプと、人研ぎの直線ロングタイプが2レーンある。
登坂方法は階段、自然石のホールド付き斜面、洗い出し仕上げ(?)の手すり付き斜面の3通り。
ローラータイプには子供がひっきりなしに滑っているのだが、なぜか直線ロング台で滑る子供が少ない。見た目が地味だからだろうか。
私も滑り台巡りを始めるまでは、滑り台の究極の姿はローラータイプだと漠然と考えていた。だが実際に滑ってみるとローラーはお尻が痛いし、思ったほどスピードが出ない。実は何の変哲もない直線的な台が一番迫力があるのだ。
この台はまだ出来て新しいので滑降面も荒れておらず、子供が滑ってもかなりスピードが出る。ローラー滑り台の途中のカーブで止まってしまい、手で漕ぎながら滑り降りている姿とはあまりにも対照的なのである。下部の水平部分が長いのも、この滑り台でスピードが出せる証しである。
しかしそれでもなお子供たちはローラー滑り台に行列を作っていた。この人研ぎロング台こそ、この遊具を作った職人が、最高の滑りを楽しめるように自分の信じる最高の仕事をしたものであるはずなのに惜しまれる。
しばらく観察しているとこの滑り台の迫力に気付いたひとりの女の子がいた。
友達を連れてきて一緒に人研ぎ台を滑ろうと誘う。友達は誘いを了解して一緒に山に登っていったが、登りきったとたん女の子を無視して一人でローラータイプのほうへ行ってしまう。女の子は必死に人研ぎ台で滑ろう呼び止めるのだが、その懇願を無視してローラー台のほうへ行ってしまうのである。
つまり、かなりの子供たちにはこのスロープは目に入ってさえいないのだ。
この人研ぎを滑る子どもを撮影しようとしばらくねばったが、結局だれ一人ここを滑ることはなかった。
仕方がないのでローラー滑り台の様子を載せておく。
近くにあった宇宙基地風の遊具。
イマイ科学の往年のSFプラモデルを思わせる懐かしさあふれる物件である。
気になるのがモジュール間をつなぐ土管。
太さは3種類あるのだが、一番細い土管は大人の肩幅もないほどの細さ。閉所恐怖症の人だったらこの中を這って進むことを想像しただけで呼吸が苦しくなりそうだ。
私は子供の頃、水の枯れた排水路の探検をして、狭い場所を匍匐前進で進んだことがある。そのときの恐怖感は今でも思い出すことができる。この遊具で遊んだ子供にも強烈な印象となって残るのであろうか。
中央の司令室の窓から外を覗く子ども。
宇宙基地の近くにあったムーンホッパー型遊具。
愛媛県の三島公園で見たのとはまた違うタイプだ。
今回はタコ探しの旅だったので、タコのあるエリアだけを訪れたが、浜寺公園は非常に広大な公園なので全体を調べればまだ多くの遊具があるだろうと思われる。
(2003年12月30日訪問)