チャイマロウ町へ

アトラン川下流域の大きな河港町。

(ミャンマーモン州チャイマロウ)

パアン市に着任して18日目、初めて1日休みが取れた。きょうは遠出するつもりだ。目的地は隣りのモン州のアトラン川の流域。パアン辺りに駐在している日本人が遊びにいく場所ではない。どちらかといえばモン州の州都モーラミャイン市の人が遊びにいくエリアだ。

距離的には片道100km以上はあるんじゃないか。たぶんこれからはじまる1日分の記事はすごく長くなることだろう。

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夜明け前に宿を出て、南へ走る途中で朝日が昇ってきた。私は朝が苦手なので普段は早朝から遊びに出かけることはないのだが、仕事では毎日こんな時間に出勤しているのだ。

きょうはスタッフは休ませ、私だけ職場に立ち寄ってトラブルが起きていないか確認することにした。トラブルはなかったのでそのまま観光へ。

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パアンから約1時間半、モーラミャインに到着。距離にして60km。モーラミャイン空港北のロータリーから国道を離れ、チャイマロウ街道へ入る。この街道は両側にオオギヤシが並んでいて見事な景観。

たぶんミャンマー人も写真を撮ってしまうような立派な並木だ。樹齢は50年くらいではないかと思う。

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モーラミャインから最初の目的地、チャイマロウ町までは15kmほどで、断続的にヤシ並木が続く。

この街道は実質的にはチャイマロウ町が終点だが、その先をたどれば国境の町パヤトンズーを経てタイのカンチャナブリまで通じている。ただし街道の奥地パヤトンズー地域は外国人の立ち入りは許可が必要なので、日本人がタイ方面からこのルートでミャンマーに入ることはできない。2019年にも戦闘が起きていて、まだ安全な地域とは言えないのだ。

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チャイマロウの町に入るゲートがあった。

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少し走るとY字路がある。ロータリーではなく三角形の導流帯だ。

チャイマロウ町と、パヤトンズー方面への分岐になっている。

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ここを左に行くとチャイマロウの町の中へ入っていく。道ばたに噴水があり、発展と豊かさを象徴しているようだ。

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町の入口には大樹の並木があり、バイク修理屋さんなどが並ぶ。

走行中、バイク屋さんはけっこう注意して見ている。パンクなどのトラブルがあったら、そこまで戻ればいいからだ。

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中央通りの道幅は広いが、大きな店舗やホテルなどはない、意外に閑散とした町だった。

右側に大きな寺院が見えてくる。

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これはこの町のシンボル、チャイマロウパゴダことスーォンビィ寺院だ。

寺院はあとで入るとして、先に町を見ていこう。

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寺院の前にマーケットがある。

これがチャイマロウの市場なのだけど、町の規模にしてはちょっと小さく感じる。

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広場に出店している露店のほか、屋根のある常設市場があるのだが、常設市場の規模も人家5~6軒分くらいの建坪で決して大きいとは言えない。

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モーラミャインが近いのでそちらに買い出しに行ってしまう人が多いのか。

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未舗装のほこりっぽい道路の上に露店を広げているのが、いかにも田舎町という感じ。

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寺院をすぎてさらに大通りを進んでいくと、唐突に行き止まりになった。

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アトラン川に突き当たったのだ。

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ここは架橋予定地や渡舟乗り場というわけではなく、対岸は水田地帯で接続する道路はない。舟運の河港なのだ。

でも使われていないみたいだ。

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突き当たり側から街道の様子をみたところ。

本当に、道路が唐突に終わっているのだ。

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下流、つまりモーラミャイン方面の様子。

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上流、つまりチャインセジ方面の様子。

アトラン川は源流がタイになる大河である。上流部のカレン州チャインセジ郡区の村々へは、かつては船でしか入ることができなかったと思われる。そうしたフェリーや貨物船が着く桟橋がここにあったのではなかろうか。

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いまでは川漁師がのんびりと漁をしているのだった。

(2019年03月01日訪問)

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