村の船着き場は川沿いに断続的に点在している。
ここもその船着き場のひとつ。
奥にお寺の山門が見えている。
僧院っぽい入口だが、パゴダやお堂がいくつか見えるので参詣目的で入ってもよさそう。
この村に来ることももうないだろうから入っていくか。
山門を入るとすぐ回廊になっている。
回廊は途中でくの字に折れ曲がって続いている。
まずは馬鹿正直にその回廊を進んでみよう。
あれ? 回廊屈曲部にまた山門がある。
しかもこっちのほうが立派なので、これが正門なのであろう。私は裏門から入ってきてしまったようだ。
それにしても立派な門だな。戸数わずか130戸ほどの村がこれだけのお寺を支えているというはすごくないか?
次に元来た方向に戻って、パゴダ類に参詣しよう。
パゴダの手前には托鉢行列仏があった。
行列の数は5体でかなりミニマム。
パゴダは塀に囲まれている。
僧院の中にパゴダがある場合、境内の敷地にシームレスにパゴダが建つのではなく、塀に囲まれて建っていることが多い。お寺の中に、お寺を建てる感じだ。
僧院は僧院、パゴダはパゴダなのだろうか。
パゴダの回りは白いタイルが敷かれていて、暑季でも熱くなりにくいので裸足で歩くことができた。
このパゴダの特徴はパゴダの随所にマヌーシアが配置されていること。
外周には八曜日の守り本尊が動物象とともに配置されている。
私は水曜日の午後なので牙のない象、ハィスィンの前で跪拝。
これまでに見たハィスィンのなかでも抜群の可愛さ。
パゴダと対になるタコンタイ(石柱)の上にはオシドリ
またパゴダの外に白いお坊さんの像があった。
隣りにも二連のパゴダがあるが、基壇がコンクリ打ちっぱなしで熱そうなので登るのはやめておいた。
基壇の上にはシンティワリ、ムチャリンダ仏、シンウーパゴの3点セット。
回廊で接続した仏殿があった。
内部には寝釈迦。
ミャンマーの寝釈迦は方位によって意味が違っていて、北枕が涅槃仏だと訊いたが、この仏像はたぶん北枕。なのに、目をぱっちり開けてる。
そのすぐ横には回廊で接続した単独の小さいパゴダ。
得度堂。
回廊の奥には僧房があった。
結局、すべてのお堂が回廊でつながっていた。雨の日は濡れずに、猛暑の日は足裏が熱くなく参詣できるという贅沢な仕様だ。
いっそのこと、D字型のように周回できるようになっていればいいと思うのだが、どういうわけか少しだけ回廊が切れていてU字型の配置になっている。そういえば日本の回廊寺院のような、周回できる回廊ってミャンマーでは見ないな。
(2019年03月10日訪問)