エインドゥの出家式

ポニーにまたがった子どもたちの行列。

(ミャンマーカレン州パアン)

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午後の出勤中、道路がえらく渋滞していた。

場所はエインドゥ町近郊のミャピィ村(?)。

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渋滞の先頭まで行ってみると、華やかに飾り付けられた小馬に子どもが乗せられて歩いているのが見えてきた。

出家式だ。

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ミャンマーの仏教徒は一生のうち最低1回は出家する。子どものうちに1度出家することも多い。子どもの出家は1週間ほど。大人の場合は90日ほど僧院に入る。

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ミャンマーのお坊さんは土色の質素な袈裟を着て、ストイックな修行生活を送っているが、出家式は色鮮やかな衣装を身に着けて飾り立てた馬に乗るのに違和感を感じるかもしれない。

これは、釈迦(ゴータマ・シッダッタ)が出家したときの姿を再現するものだからだと云われている。

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釈迦は北インドの小さな王国の王子として何不自由のない生活を送っていた。結婚もし子どももいた。しかし、四門出遊により人間界の苦悩を知り、出家を望むようになる。それを知った王はたくさんの美女を釈迦のまわりに侍らせ彼を骨抜きにしようとした。だがある夜、その女たちの痴態を見て出家を決意する。

釈迦は家臣のチャンダカという男に白馬を持ってこさせて、2人で王城を脱出する。そのとき釈迦はまだ王子の身なりであり、高価な衣装や宝飾を身に付けていた。

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釈迦とチャンダカは一晩中走り、アノーマー川というところまで逃げて、そこで衣装と白馬をチャンダカに託し、はじめて僧侶の身なりになる。

出家式はそのストーリーを再現するものなのだ。

(2019年03月14日訪問)

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