ミャインカレイのレンガ工場

干上がった沼で粘土を採取してレンガを焼いていた。

(ミャンマーカレン州パアン)

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ミャインカレイ村へ向かっている途中、道ばたにレンガ工場が見えた。

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以前からレンガ工場はちょっと気になっていたので、寄ってみることにした。リーダーとおぼしきお兄さんに許可をもらい写真を撮らせてもらう。

建物はなく露天でレンガを焼いている。雨季に沼になる場所だ。その湖底に長年つもった粘土を採取しながらレンガを製造しているのだ。

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奥に見えるのはまだ焼いていないレンガ。たぶん乾燥させているのだろう。

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近くに寄ってみた。

レンガはまずこのように平らに並べたあと、

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さらに積み上げて空気に触れる面積を増やすようだ。

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赤く見えるのは焼き上がって酸化したレンガだ。

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レンガ自体が焼成炉を作っていて、中で薪を燃やすことで壁になっているレンガを焼くのだろう。

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こちらはまだ焼いている最中のレンガ。

下の通気孔の部分がふさがれているのは、中の熱を逃がさないため。

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焼成炉の写真を撮っていたら、あっちが面白いから行ってみろといわれ来てみたのがこちら。

粘土からレンガの型を作っているところ。

粘土は奥の窪地から掘り出してきて、動力付きの石臼みたいなところに入れる。

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そこで捏ねられた粘土は、パスタみたいに穴から絞り出されてくる。

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その紐状の粘土を横から鉄筋のカッターを通して短く分割するのだ。

何人もの労働者が息を合わせ、淡々と製造している。

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けっこう過酷な労働だと思うのだが、意外にみんな笑顔で仕事をしている。

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ここでは粘土を砕いたり捏ねたりするのは男の仕事、レンガを乾燥場に並べるのは女の仕事みたいだ。

レンガに溝があるのは壁に積むときに目地になるコンクリを入れるため。カレン州のレンガの特徴だ。

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レンガには運搬用の板に固着しないように、もみ殻がついている。

シンプルな機械でみるみるうちにレンガができ上がっていく。

乾季にしかできない季節労働だが、現地で調達できる機材、資源、労働力を効率的に使ったよいモノづくりだと思う。おもしろいものを見せてもらった。

(2019年03月16日訪問)