元町石仏

お堂の中にある丸彫のすばらしい薬師如来。

(大分県大分市元町)

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臼杵市から大分市街地へ高速道路で移動。長旅で手持ちの現金が不足してきて市内の銀行のATMでお金を下ろす。私は普段の旅ならちょっとした距離でも高速道路を使わずに下道でいろいろ見ながら行くのだけれど、さすがにちょっと時間が押してきた。

これから大分市の磨崖仏を見て行く。

最初に向かったのは元町石仏。JR久大本線と崖線に挟まれた狭い住宅地の中にある。

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石仏は覆屋の中にあるのだが、最近造られたものではなく古いお堂の中にあって、実質的に無住のお寺だ。

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風雨によって痛まないように昔の人がお堂を掛けたのだろう。

臼杵石仏が野外博物館的な感じになってしまっていたのに対して、こちらの石仏は宗教的な厳かさが感じられる。

窓にはガラスがはまっていて、室内は崖から出る水分のせいかかなり湿度が高い。これで大丈夫なのかな、と思うくらい湿気っている。

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本尊は薬師如来。彩色されている。

平安後期の作と考えられていて、すばらしい丸彫りの石仏。臼杵石仏と同じように樹脂で処理されている。

中尊の左側には上半身が掻け落ちているがはっきりと不動明王とわかる像がある。その両側にある小像は二童子だろう。

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右側にははっきりとわからないが、毘沙門天と吉祥天があるようだ。

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すばらしい造形。

国指定史跡に指定されている。国指定史跡は有形文化財で言ったら国重文ランクだと思うが、国宝でもいいんじゃないかっていうレベル。

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お堂の外側にも磨崖仏があるが、すべて剥落していて、壁に残った光背くらいしかわからない。

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文化財の案内板。

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続いて、岩屋石仏へと向かうのだが元町石仏に車を置いて歩くのがいいと思う。距離は片道300mほどだ。

(2012年03月26日訪問)

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