善入寺島には徳島県道2号線が通っている。一般的に県道といえども1桁の番号は、その県でもかなり交通量の多い重要な幹線になっている場合が多いのだが、徳島県ではちょっと事情が違う。
これが県道2号線なのである。沈下橋上は対面通行できないし、たぶん善入寺島区間は大型車両は通行できない。こんな狭い1桁県道ってある?
でも県道3号線みたいに徒歩で越える峠がないだけ、県道2号線はマシか。
南詰めから北方向を見た様子。
善入寺島は吉野川の中洲なのだが、水量は島の南側が多く、この千田橋がある島の北側は小さな流れになっている。
川の両側には荒れ地のような風景が続く。
でもこうした、何の役にも立たない、人間にはまるで魅力がない植生も一種の自然なのだ。毎年のように洪水にさらされる場所に有利な植物だけが残った潜在植生であろう。
潅木は洪水のたびに農業のマルチやトロ箱なんかが引っかかるから汚らしく見えるし、川の流れを悪くして水害の元になるという理由で伐採されたり、運動場などに整備されてしまうことも多い。
善入寺島の周囲は、島が無人になった関係であまり整備されずに放置されているが、これは一種の自然のありようとして残していくのがいいような気がする。
(2007年01月01日訪問)