会津若松市の北西方向にある勝常寺は、国宝木像薬師如座像、国重文薬師堂を有する名刹であり、かつては会津仏教文化の中核だったといえる寺である。
創建当時の伽藍配置図。見ているだけで胸が躍る。金堂の東方の浄土庭園を思わせる池がしびれるではないか。現在でも池はあるがこの図とは別のものである。地図で境内を縦貫している川(遣り水?)もやや位置をずらしているものの境内の西側を通って残っている。
中門から南大門にかけての地割りは現在の集落に面影を見ることができる。
この図で現存するのは金堂(薬師堂)のみであるが、中門、本坊などは位置を変えて現在に至っている。
薬師堂。5間四方の堂であり、一目見て文句なく国重文とわかる建築である。
金堂の後方は今でも田園風景である。少し想像を膨らませれば、法堂、僧房などが甍を連ねた全盛時の風景を思い描くのはむずかしいことではない。
現在の本坊。
伽藍配置図でいうと西塔のあたりにある。
(1999年08月22日訪問)