ここから旅は4日目に入る。六郷町を出たあと温泉で旅の疲れを落とし湯沢市で宿泊。市内で力水という名水(名水百選)などを見学したが、デジカメのファイルが破損(?) していたため、半日分の行程を飛ばして4日目の最初の訪問地小町堂から話を始めよう。
小野小町生誕の地、終焉の地を自称する場所は全国にいったいどのくらいあるのだろう。通説では小町は出羽郡司小野良真の子といわれており、だとしたらここ雄勝町小野(旧小野村)は出生の地としてはまあまあ信憑性はあるほうだと思う。
その出生の地とする場所に建てられたのがこの小町堂である。運営はおそらく雄勝町。
町が寺あるいは神社を運営するというのは、政教分離の意味で問題となるからだろうか。小町堂は寺とも神社とも公園ともつかないわけのわからない場所になっている。平等院を模したとも思える本堂は意匠も色彩も品がなく、内部が土産物売り場となっていたりするのもいただけない。
小町で町おこしをしたい行政が限られた予算で最大限頑張ったのだろうとはわかるが、小野小町の生誕の地として、もう少し堂々としていて欲しいものだ。この堂の安っぽさ、せっかくの伝説までがなんだかうさん臭いものに思えてしまう。
(1999年08月25日訪問)