船町河港付近で見かけた日蓮宗の寺。
竜宮門というめずらしい形式の楼門があったので立ち寄ってみた。
竜宮門というのは楼門の一種で、1階部分が漆喰塗籠めの袴腰になっている門を言う。浦島太郎の絵本で竜宮城の城門として描かれているあれである。この寺の門は、1階部分にも屋根がある二重門タイプの竜宮門で、ことさらに珍しい。(1階部分には屋根がない楼門タイプの竜宮門のほうが一般的。)
竜宮門の起源については書物に書かれているのを見かけたことがなく、どうも仏教建築としてはかなりの傍流のようだ。一般的には禅宗の門であり「中国風の門」と表現されることが多い。しかし、本当に中国には竜宮門があるのだろうか?
中国の楼門は一階部分が石積みのアーチになっていての形のものは確かにある。しかし日本で竜宮門と言われているものは通路部分が四角く、外形が亀腹のようにカーブしている。中国にもの亀腹形の楼門があるのかどうか、残念ながら不勉強のためよくわからない。
常隆寺本堂。
境内は貸駐車場になっていて、本堂の方には柵があって入れなかった。
(2000年03月18日訪問)