真禅院

南宮大社の別当寺。三重塔の遠景がみごと。

(岐阜県垂井町宮代)

真禅院はかつて南宮大社の別当寺だった。神仏分離で南宮大社から分離し、西へ1キロほど行った山麓に引っ越したという。南宮大社からはちょっと離れている。

南宮大社へ参詣すると、帰り道に「真禅院こちら」という看板がある。きっと、南宮大社だけを見てさっさと帰ってしまう観光客が多いのだろうか。決して行って損するような寺ではないので参詣をお勧めしたい。

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真禅院には三重塔があり、遠くからもよく見える。

私は塔は遠くから眺めるのがいいと思うのだが、現実にはなかなかそういうロケーションに巡り合えない。たいていは境内の地形や樹木、周囲の家並みが邪魔をして、九輪しか見えない、というパターンが多いのだ。

真禅院は塔の全体が遠くから眺められる貴重な寺だ。

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境内の本地堂(国重文)。

造りから言えば神社の建築だ。

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他に観音堂、護摩堂など堂は多数。ちょっと雨が降り始めていたのもあって、どの堂が何だったかは見忘れた。

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三重塔(国重文)を境内から見たところ。明治に移築されたということもあって、なんか浮いている‥‥。

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経文を収めた鉄塔(の覆屋)。

鉄塔は内部に納められている。明治維新後、野ざらしにされていた時代があったのだろうか? 腐食破損していて保存状態は良くない。県の文化財に指定されているが、状態がよければ国重文でもおかしくない物件ではないだろうか。

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山門付近にあった注意書き。

「ボール遊び、フォークダンス等の遊びは一切禁止致します。」というのは何なのだろう。普通、寺の境内でフォークダンスはしないと思うが‥‥。

(2000年03月18日訪問)

図解/古建築入門: 日本建築はどう造られているか

単行本 – 1990/11/1
西 和夫 (著)

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寺院建築の架構が最も理解しやすく書かれている本だと思います。