浄土寺の近くに「雄町(おまち)の冷泉」という名水百選があるというので寄ってみた。
時間はもう5時をまわっていて、今日の予定としては浄土寺までだったので、ここから先はおまけの行程だ。
雄町に着いてもそれらしき場所が見つからず、ラーメン屋で場所を聞いてたどり着く。近くには公園が作ってあって、駐車場もある。
公園で冷泉を汲む市民のみなさま(写真左)。本当の冷泉の源泉はここから歩いて数分のところにあるが、そこには車が停められないので公園で汲んでいるのだろう。
蛇口になっていて自由に汲むことが出来る。ただし、ポンプは午後6時をすぎると止めてしまうようだ。若者などが夜間に集まらないようにという配慮だろうが、名水を時間で止めるというのは味気なさを感じさせる。
園内で見かけた水時計。
園内には水琴窟などの水に関連するアイテムがいくつか展示されている。
人間が上に立って水車を回転して、水路から水田へ水を汲み上げるための水車である。通常の水車が水の力を利用して仕事をするのに対して、踏車は人間が仕事をして水を組み上げるわけだから、水車というのは正確ではないかもしれないが。
博物館などの屋外展示で踏んだことがあるが、けっこう難しい。
いよいよ本当の冷泉に向かう。
近くは非常に狭い路地で、路上駐車はおろか、車のすれ違いも出来ない古い町並みだ。
そこからさらに人家と人家のあいだの狭い通路を入ったところに「雄町の冷泉」があった。
個人の家の庭にあって、いままでに見た名水百選とはずいぶんイメージが違う。
かつては備前藩の御用水だったという。その清水もいまは蛇口から汲むようになっている。
利用時間は午前7時~午後7時まで。
名水百選にもいろいろあるが、私としては名水というとやはり自噴泉というイメージが強く、ここのように井戸の水を電動のポンプで汲み上げて蛇口から飲むというのはちょっと白けてしまう。
(2001年04月30日訪問)