大垪和から近い場所に「
枚数は30枚ほどで規模は小さいが、景観が優れているために指定を受けている。
畦畔は土坡、一部石垣。
大垪和ではまだ田植えの終わってない田が多かったが、ここでは田植えはおおむね終わっている。
たまたま農家の人がいて話を聞くことができた。小山地区には5軒の農家があり、そのうちの4軒がこの田を耕しているのだという。
田の先は谷に落ち込んでいて、まるで空の中に海があるようだ。
これらの田はすべて天水(沢や用水がなく雨水だけにたよっている)田で、水を溜めるのが難儀だと言っていた。
最近、ユンボを購入して自分たちで用水池を作っているのだという。
平成十年の台風で石垣が崩れて、県に補修を依頼したらコンクリートブロックで補修されてしまったそうである。それ以来、石垣が崩れても自分たちで積み直すようになったのだと自慢気に話していた。それほどこの棚田を大切にしているのだということなのだろう。
石垣に使う石はすべて田んぼの中から出てくるのだそうだ。
石垣にはヘビがいた。
小さいながら生命感にあふれた印象深い田んぼだった。
(2001年05月05日訪問)