片上鉄道は備前市と柵原鉱山を結んだ鉱山鉄道だ。旅の初日に法泉寺を見たときに気になっていた鉄道跡の終着点がここ柵原である。私は産業遺跡や廃線についてはあまり下調べもしなくて、旅先でたまたまあれば見学するという程度だが、一つの旅で2度も出会うのはなにかの縁だろう。
終着駅の「柵原駅」。選鉱場の中にあり、今でもなぜかレールとホームが残っている。
終着駅にはとんがりや屋根の駅舎も残っている。
ファサードの装飾などは、大正~戦前を思わせる洒落たデザインである。
柵原から次の駅「吉ケ原」へむかう途中にある高架跡。
吉ケ原駅は公園になっていて、観光客用のディーゼル機関車が動態保存されている。この日は休日だったためか、谷あいに汽笛を響かせながら短い軌道を行ったり来たりしていた。
吉ケ原の駅舎。
柵原駅と同じ作りだ。
片上鉄道が廃線になったのは1991年とまだ新しい。公園の一部になっているため駅舎の保存状態は良好。
3つ目の駅、「
現在、サイクリングロードかなにかの工事が進行中であった。
ホームの跡がわずかに残っている。
駅の周辺は住宅地や水田があり、ひらけている。
駅前にあった看板建築のたばこ屋のしもた屋。今でも人は住んでいるようだ。
今日はまだ見る場所があるので、廃線をたどるのはここまでにして次の長福寺へ向かうことにした。この片上鉄道の沿線は鉱業関係の施設が多いようなので、いずれまた訪れたい場所である。
(2001年05月05日訪問)