山古志村の中心部、虫亀で見かけた火の見櫓。
その右側に見える黄色っぽい建物は、錦鯉の展示場だ。この山古志村というところは何もない山里だが、角突きといい錦鯉といい、道楽には金も時間も惜しまない土地なのだろう。
火の見櫓のある場所は小高い三本辻で、集落のなかでも目立つ場所。
そして横には公民館のようなものがあった。
この建物は2階部分の採光面積が広い(窓が天井まである)ので、元は学校だった建物を移築したものではないだろうか。
屋根と望楼部分の平面は円で、手すりも丸く作ってあり洒落ている。手すりには輪を重ねた装飾があり、細かい意匠に凝っている。
櫓部分の平面は三角形だが、背は高く、柱も末広がりにカーブを描いていて、全体的な姿は美しい。
ハシゴは三角形の外側についている。ハシゴの下部は柱と同じカーブを描いて角度がついていた。
ストリートビューを見ると、2012年にはこの建物と火の見櫓は撤去されてしまったようだ。
(2002年05月04日訪問)