旧共立病院。江刺市の市街地の東側の丘の上に建つ擬洋風の建築。
明治8年に共立病院として開業するがわずか2年で倒産。
以後、裁判所、小学校、女学校、農業試験場、町役場、市役所などとして使われ現在は明治記念館として保存されている。NHKのラジオドラマ「鐘の鳴る丘」のモチーフになった建物でもある。
この塔屋が診療のうえで何かの役に立つかなどというのはどうでもいいことなのだ。西洋医学を取り入れた最新鋭の病院だったわけだから、その建物も文明の最先端をいくものでなければならなかったのだろう。
擬洋風としては洋風のモチーフが少なく、むしろ城郭建築に近い感じではあるが、完成は明治7年だったというから、当時の岩手県にあってはこれでも精いっぱいの西洋風だったはずだ。
建物の外観は3重だが、閉まっていたので内部がどうなっているかはよくわからない。
たぶん、1重は内部が2階で、2層は院長室、3層はダミーで人は入れないのではないかと思うのだが。つまり初層2階の3重3階の建物ということだ。
外の窓越しにみた内部の様子。1重部分が内部で中二階になっていることがわかる。
ぜひ中を見学したかった‥‥。
(2001年08月12日訪問)