榛東村の博物館で稚蚕飼育所の講演をしたとき、村内の郷土史家の人が、村内の稚蚕飼育所の分布を調べ直していて、その資料をもらった。
その中に、当サイトでチェック漏れだった飼育所があったので、この機会に行ってみた。
個人の家の敷地と思われる場所に建てられており、蔵とはひと続きになっていた。
構造的にブロック電床育。写真で手前側が宿直室、奥側が飼育室で、3室×2列=6室の飼育所だったろう。
飼育所の入口には、「土足を禁ず」という札がかかっていた。
その入口から中をのぞいたところ。飼育室と宿直室の間には壁があって廊下を形成している。
この廊下に入るのにも下足を履き替える必要があったとすると、脱いだ下足をどうしたのだろうか。これまで3見たブロック電床育の飼育所では、建物の外に下屋として更衣室があるケースもあったが、ここでは道路に面しているためここに前室があったとも思えない。ブロック電床育の飼育所も、わかっているようでよくわからないこともまだある。
(2011年05月05日訪問)